concept
06Sep.2016
設計者にとって施主の家とは。

施主の依頼を受け設計する家は当然設計者のものではありません。
どれだけ思いを込めて設計したとしても
家の引き渡しが終わった瞬間に設計者の手を離れ、
手元には設計図と模型、竣工写真などの「建築の抜け殻」しか残りません。
しかし、世の中には自分が存在した証ともいえる建築を残すことができます。
設計者はその建築が住まい手に愛され、
永く存在し続けることを密かに願うのですが、
その望みを叶えるためには、やはり設計という思いを込める作業に
全力を尽くさねばなりません。
設計という作業は楽しい事ばかりではありませんが、
この円環の中で生きることは幸せなことなのかもしれません。