住記屋

幸の小屋

 この小屋は母屋の離れとして建っているが、茶室でもなく、作業小屋でもない。これと言った明確な用途は無いが、もしも目的を挙げるのであれば「日常からの離脱」である。 特別な目的が無い四畳半の空間は、「何を造るか」と考えるとその意識だけで満たされてしまう。むしろ「何を造らないか」ということを常に意識した。その結果、この素朴な小屋は静けさを内包し、その内部に身を置くだけで不思議と日常の気配を消し去ってくれる。 日常と非日常という相反する空間が隣接することにより、ここでの生活はより深みを増して行くだろう。こらから先、施主と共に深みある時間を過ごして欲しいと想う。 →掲載誌 「住む。52号」

 この小屋は母屋の離れとして建っているが、茶室でもなく、作業小屋でもない。これと言った明確な用途は無いが、もしも目的を挙げるのであれば「日常からの離脱」である。 特別な目的が無い四畳半の空間は、「何を造るか」と考えるとその意識だけで満たされてしまう。むしろ「何を造らないか」ということを常に意識した。その結果、この素朴な小屋は静けさを内包し、その内部に身を置くだけで不思議と日常の気配を消し去ってくれる。 日常と非日常という相反する空間が隣接することにより、ここでの生活はより深みを増して行くだろう。こらから先、施主と共に深みある時間を過ごして欲しいと想う。 →掲載誌 「住む。52号」

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